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2007年度の金融市場調節

2008年6月6日
日本銀行金融市場局

概観

 日本銀行は、2007年度を通じて、無担保コールレート(オーバーナイト物)(以下、「無担O/Nコールレート」)を操作目標とする枠組みの下で金融市場調節を行った。2007年度中、無担O/Nコールレートの誘導目標は「0.5%前後」であった。この間、補完貸付に適用される基準貸付利率は0.75%であった。

 2007年度の金融市場調節は、8月以降、サブプライム住宅ローン問題を発端とする米欧短期金融市場の混乱等を受けて、わが国短期金融市場でも年末や年度末を中心に神経質な動きがみられたことから、従来以上に市場の安定に配慮した運営とした。

 すなわち、海外の中央銀行と密接に連絡をとって海外市場の動向を把握するとともに、わが国短期金融市場のモニタリングを強化しつつ、機動的かつきめ細かなオペレーションを実施した。例えば、年末・年度末越えの資金供給オペを前年度より早い時期に開始し、金融機関等の資金調達の順便化を図った。また、多様なオペ手段を活用しつつ、市場の状況等に応じたきめ細かな資金供給を行った。期末日や積み最終日にみられた金利変動に対しては、積極的な資金供給や機動的な資金吸収によってこれを抑制した。

 こうした金融市場調節運営の下、無担O/Nコールレートは、2007年度を通じて誘導目標水準で概ね安定して推移した。わが国短期金融市場は、比較的落ち着いた環境を維持したと考えられる。この間、日銀当座預金残高は7〜10兆円を中心に推移し、超過準備は減少傾向を辿った。

 2007年度中の金融市場調節運営に関連する変更としては、適格担保の担保価格等の定例見直しを行ったほか、短期金融市場の機能向上に向けた取組みの一環として当日の準備預金残高見込みの公表時刻を早めたこと等が挙げられる。

 以下、本稿では、金融市場調節運営の前提となる日銀当座預金増減要因の動向を説明した後、金融市場調節運営の推移および特徴点、その下での無担O/Nコールレートや短期金融市場の動向等を述べる。また、オペ手段別の動向や、金融市場調節運営に関連する主な変更についても説明する。

日本銀行から

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