このページの本文へ移動

国際的なディスクロージャーの拡充に向けた取組み

2001年 8月28日
川添敬

日本銀行から

マーケット・レビューは、金融市場に関する理解を深めるための材料提供を目的として、日本銀行金融市場局が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、日本銀行の見解を示すものではありません。

内容に関するご質問は、日本銀行金融市場局 清水までお寄せ下さい。

以下には、(要旨)を掲載しています。全文は、こちら (kmr01j08.pdf 43KB) から入手できます。

要旨

 近年の国際金融危機の経験を踏まえ、国際金融市場の安定性を向上させるためには金融市場の透明性を高めていくことが必要である。個々の市場参加者によるディスクロージャーを拡充し、それぞれが抱えるリスクの実態を明らかにすることがとりわけ重要になっている。ヘッジ・ファンドを含むすべての市場参加者のディスクロージャーを拡充するために、主要な国際金融委員会に支持されたワーキング・グループ(MWG)が2001年4月に提言をとりまとめ公表した。この提言では、マーケット・リスクや信用リスクなどの分野において従来よりも詳細かつ頻繁なディスクロージャーを推奨している。これに照らして最近公表された本邦金融機関の2001年版ディスクロージャー誌をみると、提言を先取りした情報の提供がある反面、ディスクロージャーを一段と拡充していく余地も多い。急速に変化する市場環境に対応できるより頻度の高いディスクロージャーに向け、自主的な取組みが一層進展していくことが望まれる。