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米国MBS市場の現状とわが国へのインプリケーション

〜わが国における住宅ローン担保証券(MBS)市場の活性化に向けて〜

2002年 8月30日
二宮拓人
菅野浩之
植木修康
加藤毅

日本銀行から

マーケット・レビューは、金融市場に関する理解を深めるための材料提供を目的として、日本銀行金融市場局が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、日本銀行の見解を示すものではありません。

内容に関するご質問は、日本銀行金融市場局 清水までお寄せ下さい。

以下には、(要旨)を掲載しています。全文は、こちら (kmr02j08.pdf 57KB) から入手できます。

要旨

 現在わが国では、住宅ローン債権を担保とする資産担保証券(MBS)の本格的な市場創設が検討されている。既にMBS市場の成熟がみられる米国では、長い歴史を経て、住宅ローンの貸出、MBSの発行・流通の各面で、住宅ローンやMBSの特性に合わせた様々な工夫やインフラ整備がなされている。また、厚みのある流通市場が、発行市場の拡大を支えているとともに、市場競争原理の働く貸出市場を実現し、そうした連関の中で、住宅ローンの借り手・貸し手、投資家のそれぞれにメリットが及んでいる。わが国でも、流通市場での取引のし易さに配慮しながら、MBSの商品性・発行スキームの検討、決済・情報インフラの整備などを進め、MBS市場の活性化を図っていくことが期待される。