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社会の経済厚生と金融政策の目的

2005年 5月17日
木村武
藤原一平
黒住卓司

日本銀行から

 日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するものです。ただし、レポートで示された意見や解釈に当たる部分は、執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

 内容に関するご質問は、日本銀行調査統計局 齋藤克仁までお寄せ下さい。

 以下には、(要旨)を掲載しています。全文は、こちら (rev05j09.pdf 71KB) から入手できます。

要旨

物価の安定が、経済の持続的成長を実現していくうえで不可欠の前提条件であることは、幅広くコンセンサスを得ている。近年、新しいケインズ経済学は、「価格の粘着性」を軸にしながら、物価の安定がどのようなルートを通して、社会の経済厚生の改善をもたらすかについて、理論分析の枠組みを構築してきている。本レビューでは、そうした最近の理論展開を参考にしながら、社会の経済厚生と金融政策の目的との関係について整理する。そのうえで、中央銀行が安定化させるべき物価とは、どのような性質を持ったものか——例えば、総合指数かコアインフレ指数か、あるいは、輸入品価格を含めるべきか控除すべきか——といった点などについても、経済厚生の観点から考察を加える。また、最近における経済のグローバル化の進展は、市場の競争環境の激化をもたらすことで、企業の価格設定行動にも影響を及ぼしてきているが、そうしたもとで物価の安定を達成することは、経済厚生上どのような意味を持つのかについても整理する。