J-REIT市場の拡大と価格形成
2005年 6月22日
佐々木康一
一瀬善孝
清水季子
日本銀行から
日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するものです。ただし、レポートで示された意見や解釈に当たる部分は、執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。
以下には、(要旨)を掲載しています。全文は、こちら (rev05j12.pdf 214KB) から入手できます。
要旨
第1号の不動産投資信託(J-REIT)上場から3年半が経過し、J-REIT市場の規模は時価総額で約2兆円に達した。J-REITの価値は、不動産事業が生み出す収益を基に決定される。これまでのJ-REIT価格の上昇は、ファンダメンタルズの改善や投資家層の拡大を背景に、投資対象として市場の認知度や評価が向上したことに伴うものであったとの説明が可能である。不動産取引がJ-REITを介して資本市場との結び付きを強めたことで、価格調整メカニズムが円滑に発揮されやすい仕組みが用意された。今後、J-REIT市場が一段と拡大していく中で、安定的な価格形成が行われるか、きめ細かくみていくことが重要である。