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決済システムの経済分析入門

2005年11月17日
決済機構局
今久保 圭

日本銀行から

 日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するものです。ただし、レポートで示された意見や解釈に当たる部分は、執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

  内容に関するご質問は、日本銀行決済機構局 白神までお寄せ下さい。

 以下には、(要旨)を掲載しています。全文は、こちら (rev05j16.pdf 375KB) から入手できます。

要旨

 決済リスクには、当事者同士の問題に留まらず、決済システムの利用者に次々と波及し、決済システムや金融システム全体を機能不全に陥らせるという側面(システミック・リスク)がある。そのため、決済システムの構成を検討する際には、決済手段・決済ルールのあり方が利用者の決済行動や決済システムの安定性に与える影響について、的確に分析することが不可欠である。こうした分析を行う経済学の分野は「決済の経済学(Economics of Payments)」と呼ばれており、近年、金融論や産業組織論を軸とした体系化が試みられている。本稿では、この「決済の経済学」からみた決済システムの特性について、入門的な解説を行う。