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経済・物価見通しの不確実性と中央銀行のコミュニケーション

2008年6月6日
企画局
中村康治 長江真一郎

要旨

中央銀行は、先行きの経済・物価の見通しに基づいて金融政策の判断を行っている。その際、見通しのメイン・シナリオだけでなく、メイン・シナリオに関する不確実性やリスク・バランスについても注意を払っている。先行きの不確実性とリスク・バランスを評価する方法については、各国中央銀行は、対外的なコミュニケーション上、重要なものと位置付け、各国の事情に則した方法で様々な工夫を行っている。日本銀行が4月に公表した「リスク・バランス・チャート」もそうした工夫の一つである。なお、先行きの経済・物価見通しの不確実性を考える上では、過去の予測誤差が一つの尺度となる。各国における予測誤差は相応に大きく、実質GDP前年比で1%程度、消費者物価前年比でゼロ%台半ばから後半程度となっている。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するものです。ただし、レポートで示された意見や解釈に当たる部分は、執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

内容に関するご質問は、日本銀行企画局 中村康治(E-mail: kouji.nakamura@boj.or.jp)までお知らせ下さい。