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企業向けサービス価格指数からみた日本経済

2010年6月24日
調査統計局
西光将伸 福田善之 中村慎也

要旨

企業向けサービス価格指数(CSPI)は、企業間で取引されるサービス価格を調査した物価指数である。CSPIは、他の物価指数と比べても、需給ギャップとの相関が高く、景気循環に敏感に動く傾向が強い。こうしたCSPIの動きの背景には、企業が景気循環の動きにあわせてサービス需要を弾力的に調整していることがあげられる。CSPIは、リーマン・ブラザーズ破綻以降の大幅な景気の落ち込みを反映して、前年比下落幅を拡大した。本稿ではCSPIの動きを主要品目別にブレークダウンし、それらがどのような背景によってもたらされていたのかを明らかにしていく。ごく最近の動きにかぎってみると、景気が回復に向かうなか、CSPIの下落幅は縮小傾向に転じているとみられる。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

内容に関するご質問および送付先の変更等に関しましては、日本銀行調査統計局 中村慎也(E-mail:shinya.nakamura@boj.or.jp)までお知らせ下さい。