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米国家計のバランスシート問題の動向

2012年7月17日
国際局 東将人*1、片桐達平*2、稲村保成*3、肥後雅博

  1. *1現企画局
  2. *2現金融市場局
  3. *3現業務局

要旨

米国家計のバランスシート動向をみると、(1)住宅ローン金利が大幅に低下し、所得対比の元利払い比率が低下しているほか、(2)株価の回復を受けて家計の純資産も改善しており、家計の過剰な債務負担は、全体では和らぐ方向に向かっている。もっとも、住宅ローンを抱える低・中間所得層の家計を中心に、信用力が劣り、低利ローンへの借換えが容易でない世帯や、金融資産の保有額が少なく、株価上昇の恩恵を受けにくい世帯がいるなど、金利低下や株高の効果波及にばらつきが生じているため、その改善は限定的に止まっている。先行き、差し押さえ物件など潜在的な在庫を含めた住宅在庫は、なお高水準にあるため、住宅価格上昇のモメンタムは、当面抑制される。家計のバランスシート調整が進捗し、その重石が住宅ブーム以前の水準まで軽減されるには、なお時間を要すると考えられる。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。

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