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地域銀行の越境貸出の動向

2019年5月31日
金融機構局 尾崎道高、今野琢人*、廣山晴彦、土屋宰貴
*現・仙台支店

要旨

地域銀行は近年、地元回帰を進めてきており、その過程では、本店所在地だけでなく隣接地域での貸出も伸ばしている。本稿では、こうした越境貸出の実態を整理し、そのことが地域銀行の経営に及ぼす影響を分析している。地域銀行の越境貸出は、都市・地方圏双方で増加しているが、経済規模が大きく、県境を越えた企業活動が活発な地域ほど増加している。また、越境貸出は、経営体力のある地域銀行ほど積極化しており、他方で、資源制約の強い地域銀行は、本店所在地での貸出に注力する傾向にある。越境貸出に伴う競争の激化は従来、相対的に高い金利を確保してきた地域銀行に対し、金利低下圧力をもたらしている。越境貸出は今後も増加すると見込まれる中、地域銀行は、採算性の確保、信用リスク管理の強化に加え、付加価値の充実などを通じ金利によらない取引先との関係強化に迫られている。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。
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