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店頭デリバティブ取引データからみた通貨オプション市場:近年の取引動向の特徴

2021年9月7日

金融市場局 瀧塚寧孝、丸山凜途*
*現・総務人事局

要旨

通貨オプション取引は、事業法人や機関投資家等が、為替にかかるリスクヘッジやリスクテイクを行う手段のひとつであり、その取引や価格の動向は、こうした主体の相場観やリスク認識を映じていると考えられる。もっとも、通貨オプション取引に関する既存の統計は、公表の頻度が必ずしも高くなく、市場動向のよりきめ細かい把握という観点では一定の限界があった。そこで、本稿では、本邦で収集された店頭デリバティブ取引データを用いて、ドル/円の通貨オプション市場の取引動向を整理した。その結果、従来の統計では把握が難しかったオプション取引種類別の取引高や、権利行使価格の設定傾向、主要業態別の取引関係などが明らかとなった。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。
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