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「グローバル外為行動規範」の改定―外為市場の透明性向上に向けた取り組みと今後の展望―

2021年12月13日

金融市場局 堀川卓己*、中井仁美、藤崎美沙、清水祐希
*現・総務人事局

要旨

外為市場での不正行為を契機に制定された、グローバルに単一の行動規範としての「グローバル外為行動規範」は、2017年の制定後、遵守意思の表明先数が世界中で1,100先を超えるなど、外為市場の適切な慣行の基準として定着してきた。2021年7月には、市場環境の変化等を踏まえた点検作業を経て、情報開示の一層の促進や外為決済リスクの削減等を組み込んだ改定版が公表されたほか、市場参加者が活用できる情報開示用の雛形等も公表された。今後は、改定版の外為行動規範の再遵守や遵守先の裾野拡大に向けた取り組みが重要となる。日本銀行は、市場参加者が同規範に沿う形で適切に外為業務を遂行することを期待しており、今後も、各国・地域の中央銀行や外為市場委員会と連携し、外為市場の円滑な機能の発揮に向けた市場参加者の自主的な取り組みを後押ししていく。

日本銀行から

日銀レビュー・シリーズは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、必ずしも日本銀行の見解を示すものではありません。
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