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外貨調達プレミアム:マクロ的な調達構造の影響

日・米・英・独の比較

2000年 4月19日
花尻哲郎*

日本銀行から

日本銀行金融市場局ワーキングペーパーシリーズは、金融市場局スタッフ等による調査・研究成果をとりまとめたもので、金融市場参加者、学界、研究機関などの関連する方々から幅広くコメントを頂戴することを意図しています。ただし、論文の内容や意見は、執筆者個人に属し、日本銀行あるいは金融市場局の公式見解を示すものではありません。
なお、ワーキングペーパーシリーズに対するご意見・ご質問や、掲載ファイルに対するお問合せは、論文の執筆者までお寄せ下さい。

以下には、(要旨)を掲載しています。全文は、こちら (kwp00j05.pdf 334KB) から入手できます。

  • 日本銀行 金融市場局 金融市場課E-mail: tetsurou.hanajiri@boj.or.jp

(要旨)

 ジャパン・プレミアムの発生には、一般に指摘される邦銀の信用状況ばかりではなく、マクロ的な金融構造要因が関係している可能性がある。本稿では、こうした金融構造要因として、政府・金融・企業部門を合せたマクロ的な外貨調達構造のインバランスに注目し、日・米・英・独の4ヶ国について分析を行う。その際、米は基軸通貨国であり、英はグローバルな参加者から成る金融市場を擁しているため、主に日・独の比較に焦点を当てる。

 分析の結果、日本は独に比べて以下のような特色を有していることが分かった。すなわち、日本は、(1)対外負債の期間別構造が短期に偏っている。また、(2)交換対象がドルに偏っているほか、対外取引のインターバンク依存度が高く、外貨調達チャネルの多様性が乏しい。さらに、為替スワップ取引を通じて円を担保に外貨を調達するチャネルのストレスへの耐性という面では、円建の短期国債発行残高の少なさも脆弱性をもたらす1つの要因になっている可能性がある。(3)ドル取引の為替レートのボラティリティが大きいことも、外貨調達に係る市場リスクを高めることを通じ、プレミアム発生要因の1つとなっている可能性もある。

キーワード:
ジャパン・プレミアム、外貨調達、対外資産・負債、為替レート、為替スワップ

JEL分類:
E58,F31,F34,G15