米国における産出ギャップの構造推計:
ベイジアンDSGEアプローチ
2007年11月
廣瀬 康生*1
永沼早央梨*2
全文掲載は、英語のみとなっております。
要旨
本稿では、動学的一般均衡(DSGE)モデルと整合的な米国の産出ギャップを、ベイズ推計手法を用いて推計した。ここでの産出ギャップは、現実の産出量と、価格が伸縮的な場合の産出量との乖離として定義される。
推計された産出ギャップは、米国のビジネス・サイクルとも整合的であった。また、産出ギャップの主な変動要因は需要ショックであったが、1990年代後半には生産性の上昇によって産出ギャップが安定的に推移していたことが確認された。ただし、頑健性に関する分析の結果、モデル内の金融政策ルールの定式化によっては、産出ギャップの動きが大きく変わり得ることも分かった。
- *1日本銀行国際局 E-mail: yasuo.hirose@boj.or.jp
- *2日本銀行国際局 E-mail: saori.naganuma@boj.or.jp
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