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動学的一般均衡モデルによる日本の財政政策効果の評価

2011年8月
笛木琢治*1
福永一郎*2
齋藤雅士*3

全文掲載は、英語のみとなっております。

要旨

本稿では、2つの動学的一般均衡モデルを用いて、日本の財政政策の効果を評価する。1つはベイジアンの手法により推計した日本経済の中規模モデル「M-JEM(Medium-scale Japanese Economic Model)」(Fueki et al., 2010)であり、もう1つは日本や各国のデータを用いてカリブレートしたIMFの大規模な多国間モデル「GIMF(Global Integrated Monetary and Fiscal model)」(Kumhof et al., 2010)である。政府消費の乗数は、M-JEMから算出されたものの方が大きくなるが、これは主に、政府消費増加の結果として生じる金利上昇のGDPへの負の効果が、GIMFにおいてより大きくなっていることによる。一方、いずれのモデルにおいても、政府消費増加と同時に税率が引き上げられることによって財政余剰が一定の水準に保たれる場合には、政府消費増加ショックの実質GDPへの影響はかなり小さくなる。また、財政以外のショックに対する税率の内生的な調整が実質GDPに及ぼす影響の度合いは、両者のモデルの間でそれほど違いはなく、金利の変動にもあまり左右されないことがわかった。

  1. *1日本銀行調査統計局<現・総務人事局、インディアナ大学留学中>
  2. *2日本銀行調査統計局<現・金融市場局> E-mail : ichirou.fukunaga@boj.or.jp
  3. *3日本銀行調査統計局<現・企画局> E-mail : masashi.saitou@boj.or.jp

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