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気候変動と金融システムの相互作用:先行研究のサーベイ

2020年12月24日
一上響*1
白木紀行*2
古川角歩*3

全文掲載は、英語のみとなっております。

要旨

気候が変動するもとでは、自然災害の規模や頻度が高まる可能性が高い。本稿は、気候変動と金融システムの相互作用について、近年増加している学術研究をサーベイした。不動産などの資産の価格は、気候関連リスクを十分に織り込んでいない。ただし、情報開示やコミュニケーションは、こうしたミスプライシングを和らげる。また、自然災害が発生すると、災害の影響を受けた銀行からの信用供給は非被災地域においても制約されるが、こうした悪影響は自己資本が充実している銀行ほど小さい。一方、保険によって、経済全体や企業、家計は、自然災害の影響からある程度守られるが、加入率の低さやモラルハザードといった課題がある。最後に、本稿は、金融当局にとっての政策的含意についても考察する。

キーワード
資産価格、銀行、保険、気候変動、自然災害、金融安定

JEL分類番号
G12, G21, G22, G41, Q54, R31

本稿の作成に当たり、藤田研二氏、平田渉氏、小林俊氏、森島千紘氏、佐々木仁氏、芝川正氏、新谷幸平氏、小川俊明氏、および日本銀行のスタッフから有益なコメントを頂いた。ただし、残された誤りは筆者らに帰する。なお、本稿の内容や意見は、筆者ら個人に属するものであり、日本銀行の公式見解を示すものではない。

  1. *1日本銀行金融機構局(現・那覇支店) E-mail : hibiki.ichiue@boj.or.jp
  2. *2日本銀行金融機構局 E-mail : noriyuki.shiraki@boj.or.jp
  3. *3日本銀行金融機構局 E-mail : kakuho.furukawa@boj.or.jp

日本銀行から

日本銀行ワーキングペーパーシリーズは、日本銀行員および外部研究者の研究成果をとりまとめたもので、内外の研究機関、研究者等の有識者から幅広くコメントを頂戴することを意図しています。ただし、論文の中で示された内容や意見は、日本銀行の公式見解を示すものではありません。
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