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デリバティブ取引に関する定例市場報告(2022年12月末)について

2023年3月13日
日本銀行金融市場局

日本銀行では、このほど、わが国における「デリバティブ取引に関する定例市場報告(2022年12月末時点)」を公表した。当該期の特徴は概略以下の通りである。

1.デリバティブ取引残高の規模

(1)想定元本ベースの取引残高

わが国の主要デリバティブ・ディーラーによる2022年12月末のデリバティブ取引残高について想定元本でみると、OTC取引が69.5兆米ドル(前期比+9.9%)、取引所取引が6.2兆米ドル(同-18.1%)となっている。

(2)市場価値ベースの取引残高

OTC取引残高をグロス市場価値ベースでみると、正の市場価値が1兆523億米ドル(前期比+34.4%)、負の市場価値は1兆593億米ドル(同+30.8%)となっている。

2.通貨別内訳の動向

OTC取引の通貨別内訳(想定元本ベース)をみると、金利関連取引では、米ドル、円、ユーロのいずれも増加した。外為関連取引では、米ドルが減少し、円およびユーロは増加した。

3.取引相手先別内訳の動向

OTC取引の取引相手先別内訳(想定元本ベース)をみると、金利関連取引では、対報告対象金融機関の取引(以下、ディーラー間取引)が増加した一方、対報告対象外金融機関(うちCCP)の取引(以下、CCPとの取引)は減少した。外為関連取引では、ディーラー間取引が減少した一方、CCPとの取引は増加した。クレジット・デリバティブでは、ディーラー間取引およびCCPとの取引が増加した。

4.残存期間別内訳の動向

OTC取引の残存期間別内訳(想定元本ベース)をみると、金利関連取引では、すべての年限において増加した。外為関連取引では、1年以内が減少した一方、1年超5年以内および5年超は増加した。クレジット・デリバティブでは、1年以内および1年超5年以内が増加した一方、5年超は減少した。