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デリバティブ取引に関する定例市場報告(2025年6月末)について

2025年9月10日
日本銀行金融市場局

日本銀行では、このほど、わが国における「デリバティブ取引に関する定例市場報告(2025年6月末時点)」を公表した。当該期の特徴は概略以下の通りである。

1.デリバティブ取引残高(想定元本)

わが国の主要デリバティブ・ディーラーによる2025年6月末のデリバティブ取引残高について想定元本でみると、OTC取引が85.6兆米ドル(前期比+8.7%)、取引所取引が3.8兆米ドル(同+1.5%)であった。

2.OTC取引残高(想定元本)の内訳

(1)リスク・ファクター別

OTC取引をリスク・ファクター別にみると、金利関連取引が73.8兆米ドル(前期比+7.7%)、外為関連取引が10.6兆米ドル(同+12.2%)、クレジット・デリバティブ取引が0.9兆米ドル(同+70.1%)であった。

(2)通貨別

OTC取引を通貨別にみると、金利関連取引では、米ドルが26.8兆米ドル(前期比-4.4%)、円が24.3兆米ドル(同+2.5%)、ユーロが16.1兆米ドル(同+35.3%)であった。外為関連取引では、米ドルが4.9兆米ドル(同+12.0%)、円が2.3兆米ドル(同+6.4%)、ユーロが1.2兆米ドル(同+21.1%)であった。

(3)取引相手先別

OTC取引を取引相手先別にみると、金利関連取引では、対報告対象金融機関の取引(以下、ディーラー間取引)が7.2兆米ドル(前期比+8.5%)、対CCPの取引が53.7兆米ドル(同+11.1%)、対報告対象外金融機関(除くCCP)の取引が11.0兆米ドル(同-7.2%)であった。外為関連取引では、ディーラー間取引が7.0兆米ドル(同+13.9%)、対CCPの取引が0.4兆米ドル(同+1.8%)、対報告対象外金融機関(除くCCP)の取引が2.1兆米ドル(同+11.0%)であった。

(4)残存期間別

OTC取引を残存期間別にみると、金利関連取引では、5年超が21.6兆米ドル(前期比+8.1%)、1年超5年以内が27.3兆米ドル(同+5.7%)、1年以内が24.9兆米ドル(同+9.6%)であった。外為関連取引では、5年超が0.9兆米ドル(同+9.0%)、1年超5年以内が2.5兆米ドル(同+9.4%)、1年以内が7.2兆米ドル(同+13.5%)であった。