「実効為替レート(名目・実質)」の解説
2023年1月
日本銀行調査統計局
作成部署、作成周期、公表時期等
- 作成部署
- 調査統計局
- 作成周期
- 月次
- 公表時期
- 原則として国際決済銀行(Bank for International Settlements、BIS)の実効為替レート公表日の2~3営業日後頃
- 公表方法
- インターネット・ホームページ
- データ始期
- 1970年1月
1. 統計内容
(1)目的・機能
名目実効為替レートは、特定の2通貨間の為替レートをみているだけでは捉えられない、総合的な為替レートの変動をみるための指標です。具体的には、対象となる全ての通貨と日本円との間の2通貨間為替レートを、貿易額等で計った相対的な重要度でウエイト付けして集計・算出します。実質実効為替レートは、さらに、対象となる国・地域の物価動向も加味して算出されます。
(2)公表系列
名目実効為替レート
実質実効為替レート
(3)作成方法
最新の値は、BIS公表の、Broadベースの実効為替レートを利用しています。同系列の作成方法やカバレッジ、ウエイト等の詳細については、BISのホームページ(外部サイトへのリンク)を参照してください。
なお、1993年以前の計数については、Broadベースの計数が存在しないため、Narrowベースの実効為替レートの前月比伸び率を用いて、過去に遡って延長推計しています。
(4)その他
BISは、各国の実効為替レートを、Broadベースでは約65か国・地域、Narrowベースでは約25か国・地域で使用されている通貨に対して作成しております(2023年1月時点)。
2. 利用上の注意
(1)円インデックス(日次の名目実効為替レート)との関係
円インデックスの解説(「外国為替市況」の解説)を参照してください。
(2)ウエイト替えに伴う計数の遡及改訂
BISでは、実効為替レートのウエイトを貿易額をベースにして算出しています。また、ウエイトの更新については、3年ごとに、ウエイト対象期間が終了してから行っています。このため、新たなウエイトが利用可能となるまでは旧ウエイトを引き続き利用して算出されますが、新ウエイトが利用可能となった際には、過去に遡って計数が改訂されたうえで公表されますので、ご留意ください。例えば、2017-2019年ウエイトから2020-2022年ウエイトへ更新される場合、ウエイト更新は2022年の貿易データが出揃った後となるほか、そのウエイト更新時点で過去に遡ってデータが改訂されます。