国際収支統計における保険金の計上方法の一部見直しについて
2011年8月8日
財務省
日本銀行
わが国の国際収支統計では、東日本大震災に係る保険金の受取について、これまで「経常収支」のうち「経常移転」に計上しておりましたが、本日公表の「平成23年6月中 国際収支状況(速報)」以降、「資本収支」のうち「資本移転」に計上することとします。
見直しの概要および背景
現在、わが国の国際収支統計は、IMF国際収支マニュアル第5版(以下「BPM5」といいます。)に基づいて作成していますが、BPM5では保険金は全て「経常移転」に計上することとしています。
一方、2008年12月に公表された最新のIMF国際収支マニュアル第6版(以下「BPM6」といいます。)では、巨大災害に係る多額の保険金支払を、通常の保険金支払から控除して「資本移転」として記録することとしています。これは、こうした保険金がカバーする資産の被害は、国民経済計算において経常的な支出ではなく、資産(資本)の減少として記録されるため、当該保険金も資産を増加させる資本移転として扱うことが整合的であるとの考えに基づくものです。
財務省および日本銀行では、BPM6における考え方を先行的に導入することとし、保険金のうち東日本大震災に係る保険金についてのみ、「資本移転」に計上します。なお、上記以外の保険金は、通常通り「経常移転」に計上します。
照会先
国際局国際収支課国際収支統計グループ
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