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欧州クレジット市場の活性化とわが国へのインプリケーション

2003年 4月30日
大澤 真

日本銀行から

マーケット・レビューは、金融市場に関する理解を深めるための材料提供を目的として、日本銀行金融市場局が編集・発行しているものです。ただし、レポートで示された意見は執筆者に属し、日本銀行の見解を示すものではありません。

内容に関するご質問は、日本銀行金融市場局 清水までお寄せ下さい。

以下には、(要旨)を掲載しています。全文は、こちら (kmr03j05.pdf 43KB) から入手できます。

要旨

 欧州クレジット市場においては、間接金融優位の金融構造の下で発展が遅れ気味であった社債・証券化市場が、シンジケートローン市場やクレジットデリバティブ市場とのリンクを強めながら、量・質両面で急速な変貌をとげつつある。こうしたクレジット市場の活性化の背景には、(1)金融機関によるポートフォリオベースでのより合理的なクレジットリスクコントロールの浸透、(2)マーケットメイキングやIR活動の重要性に対する資金調達主体の認識の高まりと、これを背景とする引き受け業者間競争の激化、(3)ユーロ誕生や公的年金の民営化を契機とする投資家の資産運用多様化、(4)市場育成にあたっての公的当局の積極的関与、(5)市場慣行や取引・決済システムといった市場インフラ整備の進展、が存在する。わが国においても、クレジットチャネルの複線化等の観点からクレジット市場の活性化が求められているが、欧州の経験はその推進にあたって留意すべき重要な論点を提示していると考えられる。