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2005年 3月
岡田敏裕*2
佐藤嘉子*3
日本銀行ワーキングペーパーシリーズは、日本銀行員および外部研究者の研究成果をとりまとめたもので、内外の研究機関、研究者等の有識者から幅広くコメントを頂戴することを意図しています。ただし、論文の中で示された内容や意見は、日本銀行の公式見解を示すものではありません。
なお、ワーキングペーパーシリーズに対するご意見・ご質問や、掲載ファイルに関するお問い合わせは、執筆者までお寄せ下さい。
商用目的で転載・複製を行う場合は、予め日本銀行情報サービス局までご相談ください。転載・複製を行う場合は、出所を明記してください。
以下には(要旨)を掲載しています。全文は、こちら(wp05j04.pdf 318KB) から入手できます。
本稿は、企業のリスクテイク行動がコーポレート・ガバナンス構造から影響を受けうること、および企業のパフォーマンスもガバナンス構造から影響を受けうることを実証的に明らかにしたものである。企業の「リスクテイク行動」は直接は観察できないため、企業の期待収益の実現値からの乖離という情報を使って引き出している。1981年から2002年までの全国上場企業を対象とした大標本マイクロパネルデータを用いた分析からは、1)企業は、株主に対する銀行の相対的支配力が高まると、リスク回避的になりがちになるとともに、2)銀行の相対的支配力が高い企業ではROAが低い水準に止まる傾向があることが明らかになった。これは、企業間の分散が非常に小さくかつ水準が低いとしばしば指摘されてきたわが国企業のROAが、銀行を中心とするコーポレート・ガバナンスのあり方と密接な関係をもつ可能性を示唆するものである。