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中国のインフレ変動*1

2005年 5月
大山慎介*2
小島亮太*3
中村慎也*4

日本銀行から

日本銀行ワーキングペーパーシリーズは、日本銀行員および外部研究者の研究成果をとりまとめたもので、内外の研究機関、研究者等の有識者から幅広くコメントを頂戴することを意図しています。ただし、論文の中で示された内容や意見は、日本銀行の公式見解を示すものではありません。
なお、ワーキングペーパーシリーズに対するご意見・ご質問や、掲載ファイルに関するお問い合わせは、執筆者までお寄せ下さい。
商用目的で転載・複製を行う場合は、予め日本銀行情報サービス局までご相談ください。転載・複製を行う場合は、出所を明記してください。

以下には(要旨)を掲載しています。全文は、こちら(wp05j07.pdf 871KB) から入手できます。

  1. *1本稿の作成に当たっては、日本銀行の多くのスタッフから有益なコメントを頂戴した。特に岡嵜久実子氏からは、起案段階から多くのアドバイスを頂いた。また、加藤涼氏、木村武氏、齋藤克仁氏、高橋亘氏、長井滋人氏、平田渉氏、渡辺賢一郎氏からは暫定稿に対する建設的なコメントを頂戴した。この場を借りて深く感謝の意を表したい。ただし、文中に残る誤りは、すべて筆者の責任である。また、本稿における意見などはすべて筆者の個人的な見解であり、日本銀行および国際局の公式見解を示すものではない。
  2. *2本稿に関する主たる連絡先、日本銀行国際局、Email: shinsuke.ooyama@boj.or.jp
  3. *3日本銀行前国際局(現香港事務所)、Email: ryouta.kojima@boj.or.jp
  4. *4日本銀行国際局、Email: shinya.nakamura@boj.or.jp

要旨

 本稿では、中国の景気変動、特にインフレ変動に関する包括的な分析を行う。具体的には、まず、先行研究の紹介や構造形VAR によるインフレ変動の分解を通じて、1978 年以降の高インフレやデフレの経験を概観する。次に、(1)需給ギャップの計測と伝統的なフィリップス曲線の推計、(2)要素価格の変動と一般物価との相関関係の検討、(3)マネーサプライと産出量、物価との長期均衡関係とVECM の推計、といったインフレの変動に関する基本的な定量分析を行う。最後に、分析結果などを踏まえて、中国のインフレの現状評価と先行き見通しなどを議論する。