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近年のインフレ動学を巡る論点:日本の経験

2019年6月7日
一上響*1
宇野洋輔*2
奥田達志*3
笛木琢治*4
前橋昂平*5

要旨

わが国のインフレ率は、景気の拡大や労働需給の引き締まりに比べると弱めの動きを続けている。こうした現象は、世界金融危機後に先進国で共通して観察されたものである。ただし、わが国のインフレ率は、米欧対比でみても弱めとなっており、わが国に固有の要因も寄与しているとみられる。本稿では、こうした弱めのインフレ率の背景について、国内外の学術的な議論を踏まえつつ、論点整理を行い、本コンファレンス提出論文の位置づけを明らかにする。その際、(1)インフレ予想が高まってこない背景、(2)労働市場や財・サービス市場を通じて主に供給側の要因により賃金、物価を抑制するメカニズム、(3)消費者物価指数や需給ギャップなどのデータの計測を巡る議論、に焦点をあてて議論を行う。

JEL分類番号
E31、E52

キーワード
インフレ率、フィリップス曲線、インフレ予想、労働市場

本稿は、東京大学金融教育研究センター・日本銀行調査統計局第8回共催コンファレンス「近年のインフレ動学を巡る論点:日本の経験」(2019年4月15日開催)の導入セッションにて報告された。

本稿の作成にあたっては、青木浩介氏(東京大学)、陣内了氏(一橋大学)、関根敏隆氏、黒住卓司氏およびその他の日本銀行のスタッフから有益なコメントを頂戴した。また、本稿の作成過程において、尾崎達哉氏および加来和佳子氏から様々な面で、日本銀行調査統計局景気動向Gのスタッフから計表作成面で助力をいただいた。この場を借りて、深く感謝の意を表したい。ただし、残された誤りは筆者らに帰する。なお、本稿の内容や意見は、筆者ら個人に属するものであり、日本銀行の公式見解を示すものではない。

  1. *1日本銀行調査統計局 E-mail : hibiki.ichiue@boj.or.jp
  2. *2日本銀行調査統計局 E-mail : yousuke.uno@boj.or.jp
  3. *3日本銀行調査統計局 E-mail : tatsushi.okuda@boj.or.jp
  4. *4日本銀行調査統計局 E-mail : takuji.fueki@boj.or.jp
  5. *5日本銀行調査統計局 E-mail : kouhei.maehashi@boj.or.jp

日本銀行から

日本銀行ワーキングペーパーシリーズは、日本銀行員および外部研究者の研究成果をとりまとめたもので、内外の研究機関、研究者等の有識者から幅広くコメントを頂戴することを意図しています。ただし、論文の中で示された内容や意見は、日本銀行の公式見解を示すものではありません。
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