質問無担保コールレート(オーバーナイト物)とは何ですか? 資金過不足とは何ですか?
教えて!にちぎん
無担保コールレート(オーバーナイト物)とは、コール市場における無担保での資金貸借のうち、約定日に資金の受払を行い、翌営業日を返済期日とするものにかかる金利のことです。
1990年代以降、この無担保コールレート(オーバーナイト物)が金融市場調節の主たる操作目標となり、1998年(平成10年)からは、「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、平均的にみて○○%前後で推移するよう促す」などとする金融市場調節方針が定められるようになりました。こうした方針のもとで、実際の市場調節を担当する金融市場局では、オペレーション(公開市場操作)を通じて、無担保コールレート(オーバーナイト物)を適切な水準に誘導していました。具体的には、金融市場における資金の総量、すなわち金融機関が保有する日銀当座預金残高の総額を増減させることで、資金の需要と供給のバランスを変化させ、金利を上下にコントロールしていました。
この金融市場における資金の総量は、金融機関同士で、日銀当座預金に預け入れた資金のやりとりを行っている限り、変わることはありません。しかし、銀行券の発行・還収により日銀当座預金と銀行券が相互に形を変える場合(銀行券要因)や、金融機関の日銀当座預金と政府の間で財政資金の受払が行われる場合(財政等要因)には、金融市場における資金の総量が増減します。特に、上記のように日々のオペレーションを通じて金利をコントロールしていた時期には、こうした資金の総量の増減、つまり資金の過不足を正確に予想することが、的確なオペレーションを実施するうえで必要不可欠な作業でした。
日本銀行の潤沢な資金供給により法定準備預金額を超える「超過準備 」が多く存在するもとでは、2008年(平成20年)に導入した補完当座預金制度の枠組みにより、「超過準備」に一定の金利を付すことで、金融機関の裁定行動を通じて、無担保コールレート(オーバーナイト物)を適切な水準に誘導しています。
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無担保コールレート(オーバーナイト物)の時系列データ(日次、月次)は、「時系列統計データ検索サイト」に掲載しています。