日銀グランプリ
日本銀行では、学生の皆さんが金融・経済に関心を持ち、わが国の金融・経済の現状と将来について、自分たちの問題として考えてもらうきっかけになればとの思いから、2005年度より小論文コンテスト「日銀グランプリ」を開催しています。
紹介動画
「日銀グランプリ」の概要および決勝大会の模様をご覧いただけます。
(を利用して動画を再生します)
受賞者・関係者の声
第3回最優秀賞受賞(東京大学教養学部チーム・リーダー)
第20回敢闘賞受賞(大阪大学経済学部チーム・指導者)
笠原晃恭さん
(現・大阪大学大学院経済学研究科准教授)
当時、学部2年生だった私は、ゼミの友人たちを誘って第3回日銀グランプリに応募しました。ゼミや講義とは少し異なる、「自分たちで問いを立て、調べ、考え、提案する」というスタイルに強く惹かれたのを覚えています。テーマ選びから調査、議論、レポート作成に至るまで、すべてが初めての連続で、チームメンバーと意見がぶつかることもありましたが、振り返ればその一つひとつが、貴重な学びの時間でした。
当時の岩田一政副総裁の前で、自分たちの政策提案をプレゼンしたときは非常に緊張しましたが、大学時代の忘れがたい思い出として、今でも鮮明に覚えています。今思えば、内容は荒削りで、少し気恥ずかしさの残る提案でしたが、それに対して審査委員の皆さまが真剣に耳を傾け、議論してくださったことに深く感謝しています。
最優秀賞をいただいたことは、当時の私にとって大きな自信につながりました。グランプリを通じて得た、データを読み解く力、論点を整理する力、そして相手に伝える力は、その後の研究活動や社会人としての仕事の中でも、確実に活かされています。なかでも、「仲間と協力しながら課題に取り組む経験」は、どんな場面でも役立つ実践的な力として、今も自分の中にしっかりと根づいています。
グランプリを通じて経済学への関心をさらに深めた私は、その後、米国の大学院で博士号を取得し、現在は大学の経済学部でゼミを指導する立場となりました。ゼミの内容を構想する中で、学生時代に得たあの経験を次の世代にも伝えたいという思いが強くなり、ゼミ生たちとともに第20回日銀グランプリに挑戦しました。チームで議論を重ねながらアイデアを磨き、経済を現実の問題として考える過程を通して、学生たちが目に見えて成長していく姿を実感しました。受賞という結果ももちろん嬉しいものでしたが、それ以上に、学生たち自身が「挑戦してよかった」「一生の思い出になった」と心から感じてくれたことが、何よりの収穫でした。
日銀グランプリは、学びの成果を外に向けて発信できる、数少ない貴重な実践の舞台です。応募を迷っている学生や、指導を検討されている教員の方がいらっしゃれば、ぜひ一歩を踏み出してみてください。きっと、取り組んだ分だけ、自分たちにとって大きな意味をもつ経験になるはずです。
2025年度の実施情報
掲載日 | 資料名 |
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2025年 5月 7日 | 学生向けコンテスト「第21回 日銀グランプリ」の実施について |
オンラインでのご案内
日銀グランプリの概要をオンラインでご紹介します。資料 [PDF 1,949KB]をご覧いただき、希望される場合は電子メールにてご依頼ください。
- 【宛先】E-mail:post.prd3@boj.or.jp
- 【件名】「日銀グランプリ紹介の実施依頼」
- 【本文】開催希望日時を複数候補ご記載ください