このページの本文へ移動

質問中央銀行の財務は、通貨の信認に影響しないのですか?

教えて!にちぎん

回答

現在、わが国を含め多くの国・地域において、通貨への信認は、中央銀行が保有する金等の資産によって直接支えられるものではなく、適切な金融政策によって「物価の安定」の実現を図ることを通じて担保されるものです。そのうえで、中央銀行は、やや長い目でみれば収益を確保できる構造となっているほか、自身で支払決済手段である通貨を発行することができるため、一時的に赤字や債務超過となっても、金融政策を行う能力が損なわれることはありません。実際、海外の中央銀行では、収益や資本が減少する例がみられていますが、通貨の信認は維持されています。ただし、いくら赤字や債務超過になってもよいということではありません。中央銀行の財務リスクが着目されて金融政策を巡る無用の混乱が生じる場合、そのことが通貨の信認の低下につながるリスクがあります。
日本銀行としては、財務の健全性にも留意しつつ、適切な政策運営に努めています。

関連ページ

「教えて!にちぎん」の中の関連質問